理学療法士の山神です 😛
ブログの更新がだいぶ久しぶりになってしまいましたが
また少しずつやっていきたいと思います。
先日、阿川佐和子さんが司会をしているトーク番組『サワコの朝』に
サッカー日本代表(先日のW杯予選はケガで選出外でしたが)の
長谷部誠選手が出演されていました。
じっくり長谷部選手の話を聞くという機会はなかなかテレビではありませんので
興味深く見ていたのですが、
そこで面白いエピソードを話していました。
番組の中ではゲストに「記憶の中で今でもきらめく曲」というのを
選んでもらって紹介することになっていますが
長谷部選手が選んだのはアグネス・チャンさんの『ひなげしの花』でした。
私だけでなく、観ていた人は長谷部選手の年齢から考えても
「なんでその歌?」
と感じたと思いますが、
長谷部選手が小学生の頃、
サッカーチームの練習の送り迎えしてくれていたお母様が
車の中でいつも聞いていた曲だったとのことでした。
そしてその頃長谷部選手は踵がかなり痛かったようで
「この曲を聴くと今でも踵が疼くんです」
と。
曲を聴くと情景を思い出すだけでなく
『踵が疼く』という感覚も思い出されるというのは面白いなあと思いました。
記憶というものは1つの知識や情報を覚えようとしても
それ単体だけでは残りにくいし思い出しにくいものですが
(『意味記憶』といいます)
過去のある出来事をまとめて記憶していると(『エピソード記憶』といいます)
記憶として残りやすいし、思い出すときにも思い出しやすいという性質があります。
高校などの同窓会をすると当時勉強はあまりできなかったのに、
「○○があの時こんなこと言って○○先生がものすごく怒って・・・」
というようなエピソードをやたら覚えているという同級生いませんか?
勉強のように知識を覚える 『意味記憶』 と
イベントを記憶する 『エピソード記憶』 は
脳の中の手続きが違う部分があるので
いわゆる「勉強」はできなくてもエピソードはすごく覚えているということがあるんです。
長谷部選手の中では「小学生の頃サッカーの後は踵が痛かったな」というだけではなくて、
「踵が痛かったときにいつもあの曲がかかってたな」
というエピソードがあったからこそ
サッカー帰りの車中の情景とその時に踵が痛かったという記憶も
より鮮明に残っているのだと思います。
今の長谷部選手にとっては踵が痛かったということも
思い出という程度で悪い記憶ではないので
こうしてテレビで話せるくらいだと思うのですが
過去の痛みが悪い意味での記憶として残ってしまうと
厄介なことになってしまうことがあります。
これついてはまたいつか書けたらと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!!