『痛みは心折れますね』~小林麻央さんブログより~

理学療法士の山神です 😛

 

皆さんは自分史上一番痛かった経験をしたのはどんなときですか?

 

「骨折」という人や「ぎっくり腰」という人はけっこういますかね。

女性だったら「陣痛・出産」という人も多いかもしれません。

ちなみに私は6歳のときに上腕骨の骨折をした時が自分史上一番痛かった時だと思います。

ただ、今となっては「病院に行った時に手を動かされてめちゃくちゃ痛かった気がするな~」

という程度の記憶ですが。

 

先日歌舞伎役者の市川海老蔵さんのドキュメンタリー番組を見ました。

コマーシャルもかなりやっていたので見た方も多いかもしれませんね。

単なる海老蔵さんのドキュメントというよりは

妻で闘病中の小林麻央さんがかなり大きく取り上げられていました。

その最後に麻央さんがインタビューを受けていましたが

Stage4の癌と闘いながらも夫の海老蔵さんを支えたいという

一途な想いを語っているのを見て

「自分のことで精一杯なはずなのにすごい人だな」

と感動しました。

 

その小林麻央さんは昨年ブログを始めたということでも話題になりましたが、

1/5付けの「痛み止め様」というタイトルの記事がありました。

その冒頭では

 

『 痛み止めの量を増やしても

 また痛みが増してきたり、

 

 痛みは

 心折れますね 』

 

と書いています。

麻央さんが苦しめられているのは「癌性疼痛」いわゆる癌による痛みですが

痛みの程度としてもかなり強いものであることが知られています。

経験していない人間からすると想像を絶する痛みだと思いますし

痛み止めが効かないという状態を考えると自暴自棄になりそうです。

まさに痛みというのは『人の心を折る』ものなんです。

 

ただ麻央さんのすごいところはこの日の記事の最後のところです。

 

『 私よりずーっと

 痛かったり苦しく

 このブログを読んでくださっている方が

 少しでも心和らぐ瞬間がありますように 』

 

これを読んで「すごいな~」と思いました。

おそらく麻央さんの元々の性格なんだとは思いますが

常に「人のために」ということを一番に置いているんだと思います。

 

痛みというのはブログにもありましたが『人の心を折る』ものです

心を折られた人は基本的に他人のことになんかにかまってはいられません。

激しい痛みを感じている人は自分と痛みだけしか見えなくなり、

自分中心になってしまうことが多々あります。

それは痛みというものがほぼ主観的なものなので

ある意味仕方の無いことです。

 

そして痛みの無い人間(自分より苦しくなさそうな人間)に

叱咤されたり励まされたりしても逆効果であることが往々にしてあります。

「あなたに何がわかる・・・」という風に。

 

そういう意味で麻央さんが綴った言葉というのは

まさに痛みや苦しみの真っ只中にいる人が心から発している言葉なので

文字通り痛みを抱えている人や、

痛みでなくても色々な苦しさを感じている人にとっては

大きな癒しや励ましになるのではないかなと思いました。

 

このような『励まし』は本当に苦しみを抱えている人抱えたことがある人にしかできませんね。

 

麻央さんにも少しでも心和らぐ瞬間がありますように。