理学療法士の山神です 😛
前回のブログ(2017年2月 愛媛マラソン走ります。)で
愛媛マラソンに当選したことをお伝えしました。
そして練習量を少し増やしました。
そうしたらやってしまいました。足が痛くなりました 😥
正確に言うと痛くなったのは左太ももの外側です。
解剖学的に言うと腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)と外側広筋(がいそくこうきん)辺りです。
↓ 下の方の図の中の稲妻がついてる辺りが痛んだ部位です
別名“ランナーズニー”と言われる「腸脛靭帯炎?」と思いましたが
典型的な腸脛靭帯炎は膝関節の外側辺りに痛みが生じるので私の症状とは違いました。
自分の身体をチェックしてみると
お尻の筋肉(中殿筋や大殿筋)や太ももの前外側(外側広筋や大腿筋膜張筋)に
強い張りがあったので入念にほぐして3日ほど走らず休んだら
その後はゆっくりのペースであれば痛みは出なくなりました。
表面上の原因はわかっています。
いきなり距離とペースを上げすぎです
わかっていたつもりだったのに思ったよりちょっと速く走れたので
調子に乗ってそれを続けていたら痛みが出てしまいました・・・。
ただ根本的な原因を突き止めないと再発しかねないので
解決策を考えないとなぁと。
私の場合は典型的な腸脛靭帯炎ではありませんが
腸脛靭帯炎の要因と比較・検討してみたいと思います。
ちょっと見づらい図で申し訳ありませんが、
腸脛靭帯(上の図の赤丸)というのは太もも外側の上の方から
膝関節のちょっと下あたり脛の骨まで伸びている靭帯ですが、
これが膝関節の外側辺りで太ももの骨の膨らんだ部分と擦れて炎症を起こした状態が腸脛靭帯炎です。
一般的な症状としては膝の外側が押したら痛い、腫れる、
曲げ伸ばしすると『コクッ』みたいな音がするなどで
対処としては痛みが出るならば走ることは休む、
湿布を貼ったり抗炎症薬を服用する、ストレッチをする、
腫れているならアイシングで冷やす等が一般的ですが、
一時的に痛みが治まっても本格的に走り出すとまた再発することも多く
長期間痛みに悩まされるランナーも多いようです。
→( 似たような痛みに悩んでいる方は、
自己判断せずに一度整形外科に行って頂くことをお勧めします)
そこで必要になってくるのが「そもそもなぜ炎症が起きてしまったか?」という
根本的な問題点の対処をしないと再発を繰り返す結果になってしまいます。
『根本的な問題点』というのも色々考えられますが、
雑誌「理学療法 第33巻第9号 2016年9月号」の
『腸径靭帯炎の理学療法における臨床推論 尾崎勝博他』
を参照させていただくと
腸径靭帯炎の発生要因は大きく
(1)個体要因(その人の身体に関わること)
(2)環境要因(走る路面や靴などの用具など)
(3)トレーニング要因(トレーニングの仕方)
に分けられ、まず、
(2)環境要因としては
① 未舗装の路面 ② アスファルトなどの硬い路面 ③ 靴などの用具
(3)トレーニング要因としては
①ランニング時間の増加 ②ランニング距離の延長 ③低速でのランニング ④同方向のコーナー走
が挙げられています。
これらは必ずしも腸脛靭帯炎だけの要因ではなく、
ランニング障害一般で大体当てはまることなんだとは思います。
自分で考えると、アスファルトを走っていて、ランニング時間が増加したという点では
当てはまると言えますが、
ではなぜ他の部位で無く腸脛靭帯周囲に痛みが出たのかという説明には
ちょっと不十分かなと。
そして問題だと思われる(1)個体要因として
①腸脛靭帯や大腿筋膜張筋の硬さ ②O脚や距骨下関節過回外
③股関節周囲筋(股関節外転筋)の筋力低下
などが挙げられています。
補足・・・● 大腿筋膜張筋:股関節前外側にある筋肉(上の図にもあります)
● 距骨下関節:足首の下辺りの関節
● 過回外:内側にねじれすぎ(足の裏が内側方向へねじれる、アーチが高くなる方向)
これも自分にあてはめてみると、
①に関しては一応あてはまるかと思います。
元々右より左の股関節の方が可動域が狭く筋肉も張りやすい傾向にありました。
ただ、腸脛靭帯や大腿筋膜張筋だけでなくハムストリングスなんかも硬いんです・・・。
②に関してはややありますが極端ではありません。
③に関してはむしろ右股関節周囲筋に筋力低下があります。
という感じでやはりと言いますか、
私の場合はいわゆる腸脛靭帯炎の要因ともあまり当てはまりませんね。
ただ、私の痛みの場合はこれらとまったく無関係ではなく
これらの要因に一歩踏み込んだところに私の問題点はあると思っています。
実は、そこに関しては元々自分でも「放っておいたら問題が出るかな~」
と思ってはいたけど後回しにしてきたところなんです。
どういうことかは長くなってしまったのでまた次回にしたいと思います。
最後まで読んで下さりありがとうございました!!