理学療法士の山神です 😛
寒いときはみなさんどんな風にそれを克服していますか?
『克服』というと大げさかもしれませんが、
「寒いな~」と思ったら手をこすり合わせてみたり
その場で足踏みしてみたりなんとか身体を温めようとすると思います。
たぶん学生時代ですが、すごく寒い日にふと
「『今日は涼しいな~』って思い込んでみたらどんなだろう?」
と思ってその場で実践してみました。
結果は・・・意外といけました。
思ったより自分の脳が「涼しくて気持ちいいな~」とダマされてくれました。
「これは面白い」と思いけっこうな人数に「やってみてよ」
と勧めてみましたがあんまりいい反応が返ってきませんでした。
みんな半笑いで「へぇ~」みたいな。
これは中途半端にやってもあまり効果ありません。
例えば家から外に出て寒かったとしたら
「いや~家の中暑すぎたから涼しいのが超気持ちいい~」
くらいのことを本気で思ってみると意外といけます。
ここまで読んで「この人変なこと言ってるな・・・」と思った人いますよね。
いや、変だというのは否定はしませんがそれくらい脳はダマされやすいんです。
以前見たテレビで、ヒクソン・グレイシー(『400戦無敗』という伝説を持つ格闘家)は
足つぼを押されたら痛がるのかという実験をしていました。
(よくテレビの罰ゲームで出てくる足つぼの先生ですね。みんな悶絶するやつ)
結果は、最初押された瞬間はちょっと顔をしかめましたが
その後はほぼ表情も変えず30秒(だったかな?)乗り切りました。
終わった後「痛くなかったですか?」と質問されたヒクソンは
「初めちょっと痛かったけど、
以前試合で骨を折られそうになったときのことを思い出していたら痛くなかったよ」
と答えていました。
まずエピソードがすごいですが、
これもある意味脳をダマして目の前の感覚を変化させてるんですね。
もっと身近に考えてみると
「A5ランクの牛肉です」って言われたら安売りの肉でもおいしく感じたり
「痛いの痛いの飛んでいけ~」で痛いのが軽くなったりするのも
それに近いことですね。
人間の認識は必ずしも刺激の量に一致した感覚を反映するわけではありません。
上に挙げた例でもわかるように身体中にある感覚器が感じ取った『感覚』と、
それがどれくらいの刺激かを判断する『認識』の間には
『経験』や『感情』などが入り込み、変化を起こしています。
それは意識できるものもあるし無意識のものもあります。
つまり、自分では意識しないうちに自分の脳をダマすということは
みんなやっていることなんです。
そして、整形外科で扱う『痛み』もそうやって変化する感覚です。
(特に慢性痛は)
まあ、脳も自分の一部なので
脳をダマしているのか脳にダマされているのか
っていうことについては議論が必要かもしれませんが…。
だからみなさん寒い時には
『あ~涼しくて超気持ちいい~』
って本気で思ってみて下さい。
本気でですよ。
(それでも効果には個人差があります)
ちなみに真夏の暑い時に
「暖かくて気持ちいい~」
っていうのはムリでした。
なんでもかんでもダマされるわけではないんですね。
どうでもいい話にちょっと肉をつけて引っ張ってみました。
最後まで読んで下さりありがとうございました!!